05 January 2012

ミャンマー発・甘~いティータイムと甘くない結果

新年明けましておめでとうございます。

本年もSEEDS Asiaをよろしくお願いいたします。

さて、本日、ご紹介するのはミャンマー人が大好きな甘~い味の“ジャグリー”と“ラッペイエ”です。



写真の右奥、石ころのような形をしているのがジャグリーです。
やしから作られる未精製糖、いわばやし砂糖の塊です。


“甘さひかえめ”“ノンシュガー”が好まれる日本の嗜好とは対極にある “甘さ万歳”“シュガー丸かじり”な茶菓子です。


ミルクのような優しい味でおいしいのですが、さすがにミャンマー人もこれだけを単体で食べるのはきついようで、このジャグリーは緑茶と一緒に出されるのが一般的です。確かに緑茶と一緒に食べると、甘さが和らぎちょうど良いお茶請けになります。


一方、ミャンマー人に人気のある甘い飲み物が写真左手に見えますラッペイエ。インドのチャイによく似ていますが、牛乳の代わりにコンデスミルクで作るのが特徴です。“コンデスミルク丸のみ”とまでは言いませんが、コップの底にはたっぷりのコンデスミルクが沈んでおりそれをかき混ぜて飲む甘~いミルクティーです。


暑さが厳しく何をしなくても体力が消費されていくここミャンマーにいると、濃厚な甘さを自然と体が求めるようになります。


ジャグリーにしても、ラッペイエにしても初めて口にしたときにはあまりの甘さにびっくりしましたが、ミャンマーでの暮らしが長くなるにつれて、気付けば右手にジャグリー、左手にラッペイの秘儀・両刀使いができるまでに。


どちらもカロリー高そうだけど、この暑さで自然とエネルギー消費しているだろうし大丈夫だよね、という甘い考えで甘いもの摂取を続けていたら、案の定、甘くない結果は日本の家族や友人に久しぶりに会ったときに明らかになりました。


「ぽっちゃりしたね」「あれ?太った?」


何度言われたかわからないこの言葉に、両刀使いはもうしないと決意したけれど、「今日が最後」を幾度となく繰り返し、相も変わらず甘~い考えで甘~いジャグリーとラッペイエを口に運び続けています。

01 October 2010

☆★人集まればラペットゥあり★☆


              
今日はミャンマー料理を代表する、揚げ豆とお茶っ葉のまぜまぜサラダ、
“ラペットゥ”を通じて近況を報告します。

ラペットゥは、場所や価格にもよりますが、ピーナッツ、緑豆、そら豆、
ゴマ、ひよこ豆等の揚げ豆ミックスに、薄く細く切った玉ねぎとトマトを入れ、
発酵したお茶の葉を入れてまぜまぜするというミャンマーのサラダで、
緑茶に馴染みのある日本人は、このサラダの程良い渋みに抵抗なく、
美味しく食べられると定評があります。

移動式防災教室=MKRC出発の95日、スタッフのジジが「こんなものを見つけました~☆」と満面の笑みで見せてくれたのは、小さなインスタントのラペットゥセットでした

スタッフのジジとラペットゥ

ラペットゥセットの混ぜた後
パッキングの技術があまり高くない当地で初めて見るラペットゥのパック。
他のスタッフも次々購入し、きびだんごのように持っていくという人気ぶり。
当地で強い需要があったことを教えてくれました。

そして訪問した学校の先々でもラペットゥが差し入れとして登場。
話し合いの時間には、ポリポリ揚げ豆を噛む音が聞こえてくるのが通常の光景です。
日本のお茶菓子と言った感覚でしょうか。

そうこうして、9月5日に出発した移動式防災教室は、4村計555(述べ数)へのトレーニングを経て11日にヤンゴンに無事に帰着しました。




トラックの中で自然災害の仕組みを学ぶ先生たち

洪水被害を防ぐための砂嚢の作り方と置き方講習中


 

スポンジタワーで地震の揺れと建物の関係を学びます


翌日12日には、HABITATの支援による大工と煉瓦家屋を作る石工向けの「安全なシェルター建設トレーニングワークショップ」がSEEDS Asiaとミャンマー工学会(MES)の共催で実施されました。

このトレーニングワークショップでは、サイクロンや地震に対応できる安全な家とは何か、建設する際にはどのような工夫をするべきか、その防災テクニックと共に包括的な防災概念を大工に伝えることを目的とし、エヤワディ管区、ヤンゴン管区から合計50名をヤンゴンに招待しました。
   
参加した大工さん・石工さん



安全な家というのはその建築方法、素材、構造自体も大切ですが、同時に家具の置き方・備え付け方、緊急避難袋の有無、適切な避難方法と災害事態への知識、緊急連絡網等も安全確保には重要な要素です。このようなハードウェアとソフトウェアを合わせた防災トレーニングを同時に実施することが重要で、このトレーニングの意義があります。

今回のトレーニングでは、SEEDS AsiaMESがサイクロン直後、初の共同プロジェクトとして2008年に建てた安全な木材モデルハウスに加え、本プロジェクトで煉瓦建の防災モデルハウスを新たに建設し、さらに移動式防災教室トレーニングも合わせて実施と、ハード&ソフトの
アプローチを達成するのと同時に、

SEEDS Asiaからの挨拶


サイクロン以降、2年間に亘るミャンマー工学会との共同プロジェクトの集大成とも言えるトレーニングとなりました。 

地震発生時のミニチュアモデルで
家具の壁への固定がある部屋と無い部屋の比較

津波、サイクロン、洪水対策の10ポイントを展示中


ミャンマー工学会のウーココジによる安全な石工建設に関するトレーニング

耐震・耐サイクロンの安全な煉瓦ハウス
    

木材仕様の安全な建設トレーニング


 


大工さん石工さんのランチ

朝早く遠い村からやってきた大工さん&石工さんお待ちかねのランチには、やはりラペットゥが登場。5つのタウンシップ()から来てくれた大工さんたちは、ポリポリとラペットゥを食べつつ自己紹介や情報を交換、和むランチとなりました。

ミヤンマー 人集まれば ラペットゥあり、です☆ 

このトレーニングが防災力の向上に貢献することを強く願いつつ、ラペトゥを手土産に参加者を見送りました。





またね~大工さん!!

大工さん遠いところをありがとーう!!
無事の帰着を祈りつつ、お見送りしました。


改めて、トレーニング完了にご協力いただいた皆様に感謝致します☆

06 September 2010

食いしん坊隊の出動!いざ冷やし中華の会へ

日本が酷暑の中、ヤンゴンは雨期の真っただ中。
日照時間は少なく、じめじめとした天候が続き、気温も27度前後に過ぎません。
気候とともに気分もどんよりしてしまいそうな毎日ですが、「冷やし中華いかがですか?」
という友人Fご夫妻からの嬉しいお誘いが。
同業界の女性陣3名が食いしん坊隊として出動し、金曜の夜を言い訳に
日にちが変わるまで過ごしました(Fご夫妻申し訳ないです!)。


世界屈指の米の名産地であるミャンマー(約2500万㌧、世界7位, 出所JETRO)は、
米と共に米麺の種類も豊富で、太いもの、細いもの、きしめん風の平べったいもの、
黒いもの、白いもの等、沢山あります。
ただ、小麦の卵麺、しかも生というのは非常に貴重なもので、どこでも
入手できるものではありません。
このような状況の中、友人ご夫妻による尽力の賜物として小麦の卵生麺を
使った冷やし中華の晩餐会が開催され、豪華にも2種類(ごまだれベース&
醤油ベース)の冷やし中華が振る舞われました。
冷やし中華 醤油ベース(左)、ごまだれベース(右)
他に、冷ややっこ、ベーコンとアスパラの炒め物、水餃子がありました☆

つるつる一口目(醤油ベース)・・・・「冷やし中華うまぁぁぁぁい!」、
またつるつる二口目(ごまだれベース)・・・・「うぉぉぉ、美味しーい!」懐かしき卵小麦麺の感触と、素晴らしきかなこの酸味と甘みとコクの絶妙なバランス。
3口目に、「いままで食べた冷やし中華の中で一番おいしい」というKさんの一言に同感。
その後も私含め女性陣、競い合うかのように冷やし中華を讃えるコメントが続きました。

冷やし中華ってこんなに美味しかったっけ?っていうか前食べたのはいつだったっけ?
ミャンマー駐在になる前に滞在していたインドでは冷やし中華に無縁の生活が続くこと5~6年。
冷やし中華という存在が記憶の彼方に葬りさられ、食べたいという意欲も生まれてくることはありませんでした。
ご夫妻に深謝。需要を察知したスーパーと、卸売業者と、生産者にも深謝。
今日の冷やし中華以来、これから何度も食べたい!!!と思うようになり、手作りのたれのレシピを夫妻をお願いしました。


対象分野は違えど同業界の者同士、仕事上抱える問題も相談したり、励ましあったり。
美味しいものが与えてくれるのは味覚の幸せだけでなく、そこにある楽しい幸せな時間。
大切にしたいものです。
冷やし中華をこよなく愛する者たち。
左3名、食いしん坊隊として今後ヤンゴンで活発に活動予定です!
ちなみにデザートはKさんの手土産セドナホテルのアップルタルトです☆

最後に仕事の話もしておくと、日曜日からはトラック型の陸上移動式防災教室がエヤワディ管区のピャッポンタウンシップでのトレーニングに向け出発しました。
学校教員40名へのトレーニング後、一日一校、計4校を訪問し、9月6日から10日までに合計400名の生徒、80名の村民が参加する予定です!

それではいってきまーす!

30 August 2010

8月30日   ☆ミャンマーブログ開始☆


今日からなんとミャンマー駐在のSEEDS Asiaスタッフによるブログを開始することになりました☆

日々の生活はお察しの通りいろいろとありますが、A級からB級グルメまでミャンマーにおける
「食」を追っていこうと思います!

京都で過ごした学生時代は美味しいものを巡って、友人と自転車であちこち飛び回っていた私ですが、海外で仕事をするようになってから、いつのまにか食へのこだわりが段々薄れてしまっていたようです。時間や金銭的な制限も無きにしもありませんが、どうやら自分の欲しいものを現地の言葉で伝えきれないイライラや、知らないものに挑戦してガッカリすることを避けるために、ガッツの「省エネ」モードになっていたのだと気がつきました。

この省エネモードから、食をテーマにブログを書こう!というポジティブな転換スウィッチが入ったのは、SEEDS Asiaにご協力頂いているヤマサ醤油の方のお話を伺ってからでした。

「人間がきちんと食事ができる回数って実は限られているんですよ。1年の間、1日に3回きちんと食べても360×3回=1080回。しかし、朝や、昼は時間が無かったりして3食べられない時もある。その内、自分で食べたいものを選んで食べられるのは至極限られている・・・」。

確かに、日々を振り返ると、朝はドタバタしてとにかく口に詰め込んで職場へ、昼は大学構内にあるSEEDSの事務所(ローカルカウンターパートのミャンマー工学会ビルの1階にあります)の前の屋台で現地スタッフと一緒に4種類のミャンマーカレー(ヤンゴン市内でも格安レベルの45~75円。種類は豚、魚、鶏肉、鳥のレバー) から選ぶという毎日・・・。

いつものランチのお店(屋台)のお姉さん

SEEDS Asiaヤンゴン事務所のあるMyanmar Engineering Society(ミャンマー工学会)ビル 

実際のところ夜しか食べたいものを考える機会は無く、思い通りの食材が入手できなかったりすることも度々。そうすると、日曜日くらいしかきちんと食べること、或いは食べたいものを考えていないことに気づかされました。2010年に日曜日は52回しかありませんから、貴重なものです!!

一方、当地日本食レストランを経営されている日本人オーナーのお話を伺う機会がありました
(これもまたヤマサ醤油の方が訪緬された際のことです)。
「美味しいものをお客様に届けたい」という思いとこだわりが、どのオーナーにも見られ、
物資の届きにくい当地にあの手この手でお肉や調味料を工夫し調達・保管されているお姿は
感動にも値するものでした。

ミャンマーはヒマラヤ万年雪の北部から、南は熱帯のマレーシアの国境までと、
南北に細長い、気候、民族共に多様な国です。
また地勢的な理由でインド料理、中華料理、タイ料理も一般家庭に混在し、
日本食、韓国料理も人気を博しているというアジアの中でも食のバライエティ豊かな国の一つです
(タイムリーなことに今日の朝日新聞でミャンマー、空前の寿司ブームという記事がありました! http://www.asahi.com/international/update/0828/TKY201008280091.html

人間の生活には欠かせない食をテーマに今後ミャンマーの生活をお伝えできればと思っています。
どうぞよろしくお願いします★☆★